君がくれた約束[続編]
そう言って出ていこうとする三上さんを、慌てて紗香が引き止める。
「ちょっと待って下さい!」
「……?」
「ほら、倫子」
「……。あの、ちょっと相談に乗ってもらってもいいですか?」
「ああ、いいよ。なに?」
三上さんはそう言って私と紗香の近くに座り、私は言った。
「……あの、これからのことをちゃんと決めたくて……」
「……これからのこと?それだったらずっとここにいてくれて構わないよ」
「でも、それじゃあ三上さんに迷惑がかかるだけだし……」
「ここを出て、神田さんが又危険な目に合うくらいなら、ここにいてほしいんだ」
三上さんの言葉に押し切られそうになったところで、紗香が言った。
「三上さん、ちょっと待って下さい。倫子だってシュウくんと終わった訳じゃないし、ここにいることも三上さんがよくても、倫子は気にしちゃいますよ……」
「……そうか。神田さんはどうしたい?」
「私は……」
私がどうしたいか……?
ヒデキがまだシュウのマンションにいるのかを知りたい。
でも、
怖いよ。
「倫子……?」
「……私、シュウの家にヒデキがいるのか、どうなったのかが知りたい。でも……」
少し沈黙になり、三上さんが口を開く。