君がくれた約束[続編]

「なんで?」


「前に友達でいたんだ。傷んでるのを美味しいって食べてて、妊娠してた子」


「……そーなんだ?でも私はそんなんじゃないよ」


「それならそれでいいんだけど、もうキャベツは食べない方がいいよ」


「……そうだね」



胸の中がモヤモヤした。

シュウとはちゃんと避妊してたけど、生理がきてない。

避妊してたし、生理がきてないのもストレスで遅れてるだけだと思ってた……。


私は、私とは関係ない振りをして遥に聞いた。



「ねぇ、避妊してて妊娠することってあるのかな?昔、保健の授業でやってた気がするけど」



「あると思う。ネットでそういう人いたし、百%の避妊なんてないって言うもんね」


「そうなんだ」



遥の話を聞いていると、急に不安になった。


今妊娠するとか、そんなこと考えたこともなくて、シュウを忘れることで精一杯だったから……。


もしできてたら、おろすの?


それとも、ひとりで産む?


分からない。


明日、妊娠検査薬を買って調べてみよう……。


それから考えよう。


勘違いかもしれないし……。


お弁当を食べ終わると、遥に不安を見抜かれないように、必死に普通を装った。


でも、頭の中ではそのことがグルグル回る。


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