君がくれた約束[続編]

暫くすると父親が帰ってきて、父親は私の顔を見てビックリしながらも、嬉しそうに笑って言う。



「なんだ、帰ってきてたのか」


「うん」


「どうだ?仕事は」


「んー、大変だけど皆いい人だから楽しいかな」


「そうか」



家を出てから初めて家族皆で食べるご飯は、やっぱり美味しい。


私のことを気遣ってるのか、父親も母親もシュウの話にはいっさい触れなかった。



「じゃあ私、そろそろ帰るね」


「ちょくちょく顔を出すんだぞ?」


「はーい」


「ちゃんと食べて、身体には気を付けなさい」


「うん、じゃあ又ね!」



そう言って家を出てアパートに帰る。


明日から仕事を頑張って、少しでも貯金しなきゃ……。


会社にはギリギリまで黙っていよう。


紗香にいろいろ相談もしたいけど、怒られるかもしれないから、まだ言わないでおこう。


ひとりで何処まで頑張れるかな……?


タクシーがアパートの前に着き、支払いを済ませてタクシーを降り、空を見上げると星がいっぱい出ていて綺麗だった。


冬の星空は悲しくなる。


風邪引かないようにしなきゃ……。


部屋に戻り、お風呂に入るとすぐ眠りについた。

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