君がくれた約束[続編]

「ただいまー」


「ママーおかえり!」



玄関に迎えにきてくれる裕介を笑顔で抱きしめる。



「今日もいい子にしてた?」


「うん!きょうはね、バァバとこうえんにいったんだ」


「そっか。楽しかった?」


「うん!でもね……」


「なに?」


「……ううん!なんでもない。ぼくテレビみてくる」



裕介……?


裕介は元気よく居間の方に走っていく。


なにかあったのかな……?


私はすぐキッチンに向かい、母親に聞いた。



「お母さん、今日裕介と公園に行ったんでしょ?なにかあった?」



母親は振り返ると首を傾げながら言う。



「……さぁ?別になにもなかったけど……。今日は家族連れの人が一組いたくらいで」


「そうなんだ?裕介、なにか言いたそうだったんだけど、言うのをやめて居間に行っちゃったから……」



母親は又料理作りを再開させながら言った。



「……父親のことかもね」


「父親……?」


「そう。裕介も幼稚園に入ったらいろいろ知るだろうし、そろそろどう裕介に伝えるか考えた方がいいかもしれないわね」


「……そうだね。私、着替えてくるね」



そう言って私は部屋に戻る。


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