君がくれた約束[続編]
「シュウ…?」
「バカじゃないの、この人」
「えっ?」
私はシュウの冷めた言葉に青ざめて、心臓がバクバクする。
「倫子さんはさ、この女の人、自己中だと思わない?」
「…でも、それだけ辛かったんだと思う」
「俺には理解出来ないし、したくもないよ」
私はシュウの言葉に、言葉を失った……。
もし、傷を見られたら…
シュウに話したら…
シュウに嫌われる?
「…倫子さん?」
シュウはソッと私の左手を取った。
きっと、左手首の傷はテレビの光で見えるんだ。
私は隠す事も言い訳をする事もなく、ただシュウの言葉を待つ。
テレビの音だけが響いて
その時間が凄く長く感じる
シュウは何を思った?
どんな顔をしてるの?
息が苦しくて
何も喋れないよ……
そしてシュウがポツリと言葉を発した。
「マジかよ…」
何も言えない
シュウは黙ったまま、背中を向ける。
隣に居るのに
さっきまではあんなに楽しかったのに
涙がポロポロと溢れたけど、シュウは何も言わなかった。