君がくれた約束[続編]

―翌朝


一睡も出来なかった私は、鏡を見なくても分かるくらい目が腫れてる。


外が明るくなりかけた頃、シュウは起き上がり、ご飯を作り始めた。

シュウは眠れたの…?


私はどうすればいいのか分からなくて、ずっと布団にくるまって動けずにいる。


シュウに貰った指輪をギュッと握り締めた。



「倫子さん、ご飯出来たよ」


「…えっ?」



いつもと変わらないシュウの声に、私は勢い良く飛び起きる。



「倫子さん、顔が酷い事になってるよ?」


「酷ーい!」



変わらないシュウが嬉しくて、思わず笑った私にシュウは言った。



「ご飯食べたらすぐに冷やした方がいいよ。その顔じゃ、帰れないから」


「……」



考え過ぎ?

早く帰れって聞こえる。


そんな事ないよね?


私は食卓に行ってご飯を食べる。



「やっぱりシュウの作るご飯は美味しいね」


「うん」


「……」



シュウはいつもクールだから、何を考えてるのか私には解らないよ……


でも、1つだけ分かったんだ。


ご飯を食べ終わって、目を冷やして貰う時のシュウの右手には、指輪は嵌められてなかった。




やっぱり


シュウに嫌われたんだ……


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