君がくれた約束[続編]
「もういいから!」
「倫子くらいの年頃の子はどんどん結婚していってるのに、このままじゃ、嫁に行けなくなるぞ?」
「余計なお世話です!ご馳走様ー」
「もう食べないの?」
「うん」
私は自分の部屋へと戻る。
人の顔を見ると、結婚だ、お見合いだって嫌になっちゃうよ…。
シュウと……結婚したいな
携帯の着信を確認すると、シュウからの着信はやっぱり無かった……。
少し時間が経ってお風呂に入り、部屋に戻ろうとした時、母親が食器を片付けてる姿が見えた。
「お母さん、私、やろうか?」
「いいのよ。倫子は仕事で疲れてるでしょ」
「ん…」
「…それより、お見合いしてみたら?」
「いいの!私は」
ムッとする私に母親は言う。
「そこに写真があるから、見るだけ見てみたら?30才でね、木村さんって言うの。大竹会社に勤めてて、出世頭なんだって!お母さんも写真を見たけど、なかなかいい男だったわよ」
「……」
そんないい男なら見合いなんてする訳ないじゃん。
私はそう思いながら、置いてあるお見合い写真を開いた。
……嘘
なんとなくシュウに似た感じの人だった。