君がくれた約束[続編]
それでも朝は当たり前のようにやって来て、私は仕事に行き、家に帰るだけの毎日を繰り返す。
ある日の食事時、父親が言った。
「この前言ってた見合い相手の木村くん。倫子の写真を見せたら凄く気に入ったみたいでな。今度の日曜日、鶴亀ホテルで食事だ」
嬉しそうな父親の顔に頭にきた。
私はそれどころじゃないの!
「見合いなんてしないって言ったよね?何でそんな事を勝手に決めるのよ?!」
「こっちで決めないと、いつまで経っても結婚出来ないだろ?」
「結婚は私が自分で決めるの!!」
「ダメだ!どうせ又ろくでもない男を捕まえて泣くだけだろ?!」
ろくでもない男…?
シュウの事、何も知らない癖に!!
「そんなに見合いがしたいなら、お父さんがすれば?!もういい!!」
私は食べ掛けのご飯をそのままにして、部屋に戻った。
ついつい見てしまう携帯はいつも通りで…。
終わってしまうかもしれないシュウの事を悪く言われても、あんなに腹が立った自分が凄く笑えた。
可笑しすぎて、涙が溢れた。
ねぇ、シュウ
早く連絡してよ。
指輪だけじゃ寂しくて不安だよ……。