君がくれた約束[続編]
「何?うまくいってないの?」
「……」
「じゃあさ、俺が相談に乗るから一緒にこの見合い、ぶっ潰してよ?」
必死に言う秀司に疑問を抱く。
そんなに嫌なのに、何で見合いなんかしてるんだろう?
私はその疑問を秀司にぶつけた。
「じゃあ、何で見合いに来たのよ?」
秀司は更に不機嫌そうな顔をして答えた。
「うちの親が彼女の事を反対して、勝手に見合い話を持って来るんだよ。もう何回目だと思う?23回目~」
23回目…?
私は思わず吹き出した。
「…何で反対されてるの?」
「彼女がモデルやってて派手過ぎるからだってさ。だから、倫子さんくらいがちょうど良いからって見合いさせられてんの」
秀司は私をからかうように言った。
「地味で悪かったわね!じゃあ始めから断ればいいのに」
「…それじゃあ意味が無いんだよ。色んな女と見合いしたけど、彼女しか好きになれませんでしたって方が親も諦めるだろ?」
そう言う秀司は、遠くを見るような目をして、誰かを愛しく思うのが痛いくらい伝わって来る。
「協力するよ。でも、相談にはちゃんと乗ってね!」
「勿論」
そう言って秀司と番号交換すると、皆が待つ席へと戻る。