君がくれた約束[続編]
帰る前に秀司の父親が言った。
「本当に良い娘さんをお持ちですね」
父親はその言葉を聞いて満足そうな顔をして言う。
「いやいや、うちの倫子なんてまだまだですよ」
……。
「お父さん、帰るわよ」
私はそう言って木村さんに礼をし、秀司に言った。
「頑張ってね!」
「うん。又連絡するし、連絡して。いつでも相談に乗るから」
「ありがとう。じゃあね!」
「うん」
そして家へと帰る。
変なお見合いだったけど、楽しかったな。
帰ったら、千里に電話しなきゃ。
家に帰ると疲れがドッと出た。
「倫子、今度はいい見合い相手だといいな」
ニコニコ顔で父親が言う。
「今日のお見合いが最初で最後って言ったでしょ?」
「そうか…。別に父さんは木村さんでも」
「無い、無い。疲れたから部屋に行くよ」
その光景を見て母親が呆れた顔で笑い、私は部屋に戻った。
部屋に戻ると、習慣になってしまった携帯チェックをし、シュウからの着信が無い事を確認すると、服を着替えて横になった。
千里に電話しなきゃ。
私は横になったまま、千里に電話をする。