君がくれた約束[続編]
発信ボタンを押し三回くらいコールが鳴ると、千里が電話に出る。
「もしもし」
「あっ、千里?さっきはごめんね。電話に出られなくて…」
「いいよ。出掛けてたの?」
「うん…。ちょっとお見合い」
「お見合い?!倫子が?」
千里の声のトーンは一気に上がる。
「あっ、でも親が煩かったからしただけで、もうしないよ」
「へぇー。どんなだった?」
私は千里に今日あった出来事を説明する。
「そうなんだ?なかなか出来ない経験だね」
「そうだね。千里は彼氏とか、やっぱり居るんでしょ?」
「ん?まぁね」
千里に彼氏が居ない訳ないよね。
「だよね。彼氏ってどんな人?」
「あっ、ごめん倫子。彼からキャッチが入ったから又今度掛けるよ」
「はーい。又ね」
私は電話を切ると、そのまま眠ってしまった。