君がくれた約束[続編]
東京駅に着き改札に向かい、シュウの姿を見付ける。
顔見ると、やっぱり嬉しくて顔が綻ぶ。
改札口を出て、ゆっくりとシュウの元へと向かった。
「…久し振りだね」
「うん」
何を話していいのか分からない…。
ゆっくり歩きながらタクシー乗り場に向かい、タクシーの中でも私もシュウも無口だ。
シュウは何を考えているんだろう?
重い空気のままシュウのマンションに着き、お金を払っているシュウを見て私は気付いた。
シュウは、指輪をつけていない……。
泣きそうになった
「倫子さん、どうしたの?」
「ううん」
私は必死に笑顔を作る。
きっとシュウは別れるつもりでいるんだ
「早く中に入ろ?濡れるよ」
「うん」
私とシュウは小走りでマンションに入り、シュウの部屋に入った。
シュウの部屋は何も変わってない。
でも、机の上に無造作に置かれている指輪に気付き、又泣きそうになった。
「倫子さん、どうしたの?」
「……」
言葉にすると、きっと泣いてしまう。
「何かごめん。座ってちゃんと話そっか」
そう言ってシュウはソファーの上に腰をおろした。