君がくれた約束[続編]
シュウに振られても仕方ない……。
好きとか、嫌いとか…そんな簡単な問題じゃない気がした。
下を向いて、シュウの言葉を待つ
「倫子さんのその傷は…倫子さん1人で作った傷じゃないって思った」
「えっ…?」
私は思わず顔を上げた。
軽蔑されたと思った。
シュウがそんな風に考えてくれるなんて、思いもしなかった
涙が溢れそうになる。
「だから、もうしないで。したら別れるから」
「えー、今…」
倫子さん1人で作った傷じゃないって言ったじゃない!
そう言おうとした瞬間、シュウの唇が私の口を塞いだ。
少しして唇を離すと私は言う。
「本当にいいの…?」
「うん」
「シュウ大好き!」
私はそう言って、思い切りシュウに抱きつく。
シュウは私の頭を優しく撫でてくれて、少し大人びた気がした。
その時携帯の着信音が鳴り響く。
せっかくいい所なのに!
「シュウ、電話だよ?」
「倫子さんじゃない?」
私は急いで鞄から携帯電話を取り出した。
―着信 秀司
……。
何てタイミング悪いんだろう
「出ないの?」
「うん。大丈夫」
ごめんね、秀司。