君がくれた約束[続編]
言いかけた私に父親は冷たく言い放った。
「謝っても父さんは認めんぞ」
「……」
落ち着いて私は言葉を探す。
「もし…もし父さんが認めても、シュウという子は、愛人の子とはいえ大会社の社長の息子だ。うちはただの一般家庭だ。一緒になれないだろ?」
「でもシュウは…」
「よく考えなさい。マスコミに追われて、肩身の狭い思いもする。親だから反対するんだ」
「そんなの分からないじゃない!」
私はそれしか言えなかった。
大人になると、どうにもならない現実がある……。
父親も母親も黙ったままで、私は又部屋へと戻る。
このまま頑張っても…ちゃんと納得して貰えるのかな?
私の胸に不安が襲う
その時携帯の着信音が鳴り響いた。
……?
―着信 シュウ
シュウだ!
「もしもし」
「倫子さん?」
「うん…」
シュウの声にホッとして涙が溢れる。
「泣いてるの?」
「泣いてない!」
「何かあったんでしょ?」
シュウには言えない。
シュウが傷付くもん。
「何もないよ」
「本当にピンチになったら言って。助けに行くから」