君がくれた約束[続編]
そしてすぐに携帯が鳴る。
―着信 秀司
きっと秀司も今のテレビを見てしまったのね。
「もしもーし」
「……。お前呑気な声出してないで、テレビ付けて見ろよ!」
「見たよ。ウエディングでしょ?」
秀司は少し黙ってから言った。
「お前嫌じゃないの?」
「嫌だけど…本当に結婚する訳じゃないんだから」
「当たり前だろ?!てか、お前今度の日曜日、一緒に東京行くからな」
「何で私…」
行ったってシュウに会えないのに?
「今度の日曜日、最終イベントあるんだよ。チケット取ったから」
「えー、見たくないよ」
「俺に考えがあるんだ。お前が居ないと成り立たないんだよ」
「…分かったわよ」
「じゃあ、日曜日7時に○○駅迄来いよ?じゃあな」
「ちょっ…」
秀司は一方的に電話を切る。
もう、何なのよ?気持ちは分かるけどさ…。
携帯を持って溜め息をつく私を見て、母親は不思議そうな顔をした。
「何かあったの…?」
「この前お見合いした秀司の彼女が、リカコさんの彼氏だったの。で、秀司から」
「…そう」
「私、部屋に戻るね」
そう言って私は部屋に戻る。