君がくれた約束[続編]
シュウも先に言っててくれたらいいのに。
まぁ、言いにくいし、仕事の話し、しないもんね…。
携帯の着信音が鳴る。
又秀司かな…?
着信を見るとシュウからで、私は急いで電話に出た。
「もしもし」
「倫子さん?」
「うん、どうしたの?この時間に電話くれる事ないのに」
「ちょっと気になったから」
ウエディングの事だよね…?
「あ、テレビの事?気にしてないよ。シュウのタキシード姿、格好良かった!」
楽しそうな振りをする私が痛い。
全然楽しくなんかないのに…。
「良かった」
「あっ、そうだ。日曜日、東京に行くんだ」
シュウに会えないかな?
二人で少しだけでも会いたい。
「そうなんだ?楽しんでね」
「…うん」
やっぱり無理だよね。
凄く悲しくなった。
でも……。
「このイベント終わったら、滋賀に行くよ。目処がついたら又言うから、その時ご両親に大丈夫か聞いてみて」
「うん!!」
「じゃあ、又電話する」
「うん、又ね!」
私はクッションを抱き締めてベッドに転がった。
私もいつか、シュウの隣でウエディングドレス、着るんだから!