君がくれた約束[続編]
―日曜日
秀司と待ち合わせた駅に向かう。
何となく気が乗らない。
だってイベントになんか行ったら、アレを直接見るかもしれない。
シュウとリカコさん…。
イベントの時だけ、別行動にしようかな
駅に着くと秀司はもう着いていて、この前とは違い、髪もセットしてスーツを着こなしている。
「遅い」
「えっ、時間通りじゃん」
秀司も私もなんとなくイライラしていた。
だから嫌だったのに…。
二人でイライラしても仕方ないよね
「スーツ、似合ってるよ」
「…そう?」
そう言って少しにやける秀司。
「うん、ホストみたい」
「はー?!」
「嘘、嘘。行こう?」
「あぁ。これ切符。落とすなよ」
秀司に切符を渡され、改札をくぐり新幹線に乗り込む。
少しだけ機嫌直ったかな?
動き出す新幹線は、シュウに会いに行く時にいつも見える景色と同じなのに、今日は会えないなんて寂し過ぎる。
やっぱりイベント見ようかな……。
「どうした?」
「ううん。別に…」
秀司も私も無口で、まるでお通夜みたいだ。
「今日イベント終わったら会うの?」