君がくれた約束[続編]
―着信 シュウ
シュウ?!
私は急いで携帯の通話ボタンを押して、電話に出る。
「もしもし」
「倫子さん?」
「うん!どうしたの?」
「倫子さん、イベント来てたでしょ?今、何処にいるの?」
凄い、シュウ!あんな沢山の人の中から私を見付けてくれるなんて…。
「今、外にいるよ」
「じゃあ、裏回って来てご飯でも食べに行こう?」
「うん!行くっ!ちょっと待っててね!!」
まさかシュウと一緒にご飯が食べれるなんて…。
「何、高山秀明?」
秀司がふてくされた顔をして言った。
「う、うん。秀司も行く?ご飯食べに行こうって」
「…俺が居ても邪魔だろ?」
「そんな事ないよ。リカコさんも居るかもしれないし、行こうよ?」
本当はシュウと二人がいいけど、何かほっとけない…。
「しょうがねぇな。行ってやるか」
そういう秀司の顔は少し柔らかくなった気がする。
私と秀司は黙ったまま裏口の方に向かうと、ちょうどシュウが出て来る姿が見えた。
「シュウ!」
私はシュウの方に駆け寄ると、後ろにもう1人いるのが分かった。
リカコ…さん?
私は秀司を見て笑顔で秀司を呼ぶ。