君がくれた約束[続編]
「元気だよ。なにしてるの?」
私は紗香に滋賀に帰ってからのこと、秀司とのお見合いの話し、昨日の出来事を全部話した。
「そっかぁ。でも元気そうでよかったよ。シュウくんとも……。で、昨日のこと、シュウくんになんて言うの?」
「うん……。紗香んちに行ってたことにして貰っていいかな?」
少しの沈黙のあと、紗香が言った。
「仕方ないなぁ。いいよ」
「本当?ありがとう、紗香!」
「でも、もうそんなことにならないようにするんだよ?なにもなかったからいいけど、倫子には幸せになってほしいから」
「ありがとう。今度東京に行ったら、会おうよ」
「うん。シュウくんに電話するんでしょ?又ゆっくり話そ」
「ありがとう、紗香」
電話を切るとシュウに電話をする。
嘘をつく為に電話をするのは、罪悪感がいっぱいで……。
「倫子さん?」
いつもより早く電話に出たシュウの声に、胸がドキンとした。
「うん。ごめんね、昨日充電切れちゃって……。紗香の家に行ってたんだ」
悪いことをしているみたいで、ドキドキが止まらない。
「なにかあったのかって心配だったから、なにもないならいいよ」