君がくれた約束[続編]
「そうでもないよ。なかなか出掛けられないけど、一緒にいられるだけで嬉しいし」
私はシュウの方を見てニッコリと笑う。
「御馳走様!あっ、彼からメール来たから行くわね。付き合って貰ってありがとう。又ね」
千里はそう言って携帯を鞄から出して握りしめると、軽く礼をしてレストランの外に出ていく。
「どうしたんだろ?」
「なにが?」
「千里。なんか変じゃなかった?携帯だって、確認しないで彼からメールって……」
「バイブかなにかで分かるようにしてんじゃない?」
「そうかな?」
「うん。そういえば、紗香さん元気だった?」
シュウの思いがけない言葉にドキンとして、思わずシュウから目を反らす。
「う、うん。元気だったよ」
普通に言えてる?
「……そう」
「紗香もシュウに会いたがってたから、今度一緒に行こうよ?」
「うん」
シュウがそう言って少し見せる笑顔にホッとした。
シュウとお茶をしてホテルを出ると、タクシーに乗り、シュウの家へと向かう。
そのとき、携帯を握り締めて座り込む千里らしき姿が見えた。
千里……?
「どうしたの?」