君がくれた約束[続編]
「ううん、なんでもない」
千里だったら、なんであんなところに……?
シュウのマンションに着くと、少しだけ慣れたのかな?
ホッとする。
ソファーに座ると、シュウが隣に座って言った。
「仕事が落ち着いたから、一回滋賀に行こうと思うんだけど」
「えっ?」
まさか、シュウの方から言ってくれるなんて思わなかった。
「嫌ならいいけど」
「嫌じゃないよ!突然だったからビックリしただけで」
顔が熱い。
「来週とか空いてるけど」
シュウが実家に来たら……。
きっとお父さんはブチ切れて……。
シュウにきっと嫌な思いをするんだろうな
お見合いのことだって、泊まったことだって、シュウに言っちゃうかもしれない……。
「どうしたの?」
「うん……。いろいろ想像するとなんだか怖くて」
「大丈夫。何回でも行くから」
そう言ってシュウは笑うけど、すごく複雑。
「シュウは?シュウのお父さんに私も会わなきゃ」
「うちの親父は大丈夫だよ。好きなように生きなさいって人だから」
「そっかぁ。お母さんは……?」
ちゃんとシュウの口から話を聞きたい。