君がくれた約束[続編]
翌朝、目が覚めるといつものように、シュウの作った料理が並ぶ。
「おはよ」
「おはよ」
椅子に座ってシュウが作った料理を食べて思った。
やっぱりシュウが作った方が美味しい……。
「どうしたの?」
「なんかシュウが作った料理の方が美味しいんだもん」
「そうだね」
「!!」
シュウはムッとする私の顔を見て、少し笑いながら言った。
「大丈夫。倫子さんはもっと上手くなるよ」
シュウにそう言われると、上手くなれる気がする。
「後さ、倫子さんのご両親に、来週空けてもらうよう、お願いしといて」
「……うん」
一瞬、父親の怒った顔が目に浮かぶ。
「言いにくかったら、俺が電話で言うけど?」
「いい!私が言うから。うん。大丈夫だよ」
「ならいいけど」
シュウが電話したら、余計おかしいことになりそうなんだ……。
でも、絶対説得して早くシュウと一緒に住みたい。
いつものようにご飯を食べて、シュウに駅まで送ってもらう。
でも、いつもとは違う。
シュウと私が第一歩を踏み出す日だから。