また、明日。
「まず初めに、泰輝君」
先に口を開いたのは彼女で、
「同級生なので、敬語も名字呼びもやめましょう!」
と俺のドキドキを裏切る事を言ってきた。
助けるとか何とかって言ってたからてっきり優羽関連の事を言われるのかと思ってたのに。
「そんな事かよ、別にいいけど…」
だいたい俺は最初から敬語なんかではなかった…はず。
「じゃあ決まりね!私のことも愛衣って呼んでね」
よっぽど嬉しいのか、さらにニコニコと笑っている愛衣。
この時は愛衣に対して嫌悪しかなかったけど、今となってはこの出会いが俺の人生を変えた出来事だった。