後編 かすみ草の恋 ー大学生編ー

「「「ご ご こめんなさいっ!!」」」



残された女の子達も泣きながら
逃げるように走って行った。


やっぱりレイジは凄いや


昔っからモテすぎるレイジは
その気の無い相手には絶対に
期待を持たせない。


次の恋に進めるように
自分をとことん悪者にして
相手の背中を押してあげるんだ。


あの子にレイジの気持ちが
伝わってるかどうかはわからない。


でも、私にはわかるよ?


やっぱりレイジは優しいねっ!



私はレイジを見上げてニコッと
笑って


「やっぱレイジは優しいね(笑)」


と言うと


レイジは軽く首を傾げて誤魔化した後
二カッと笑って


「ミカにだけねっ(笑)」


と言って、私の頬にキスをした。


「さっきから頬膨らみっぱなしだよ?
ミカ…あれれ、ヤキモチかな??」


と嬉しそうに話すレイジに向かって


「妬いてますけど?なにか?(笑)
本当、私の王子様はいつも
かわいい女の子達に追いかけ回されて
大変だこと(笑)
本当は黙って見守ってられれば
良かったんだけど…
レイジ眉間に皺が寄りまくってたし…
私の目も気がついたらこんなに
釣り上がってて…気がついた時には
我慢ならなくなっちゃった…」


と言って
自分の目を手で吊り上げて見せると



「なにその顔(笑)
可愛すぎるからそれ!!!
それと、ミカがこんな妬くなんて
レアすぎて嬉しすぎる!!(笑)」


と言って
私の手を包み込むように握ると
レイジはご機嫌な様子で
ニコニコしていた。


もう、本当反則……


かっこよすぎて
ヤキモチどころの騒ぎじゃないよ(笑)


惚れた弱みです。
すっかりレイジの格好良さに
メロメロになってます。




あっ、向こうで
アイリを待たせてたんだった!!



「あっ、じゃあ、みんなまたね(笑)
あっちでアイリが待ってるから!!」



「ミカちゃん、ありがとう!
また助けられちゃったね(笑)」



「レイジはミカちゃんの前だと
たんなるデレデレ王子だな…」


「おい、ユウタロウ…
おまえだって、紗江ちゃんの前だと
気持ち悪いくらいヘタレだろーが!」



「ミカ先輩…どうして俺の胸は
いつもキュンキュンしちゃうのでしょうか?(笑)真っ直ぐで素直で
優しくて…先輩は可愛すぎます!!」



バシンッ


「いってぇなレイジ!!
また叩く!!」


「おまえはいちいち言うことが
むかつくんだよっ!」



「だって、事実じゃん!!
ミカ先輩が可愛すぎるのは
わかってる事だろうがっ!」



「わかるけどっ!お前が言うな!」


「ヤダヤダ、嫉妬の塊レイジ。
独占欲の鬼のレイジ…
ミカ先輩はレイジのかもしれないけど
みんなのマドンナでもあるのに…」



とトシヤ君が溜息を尽きながら
言うと


「誰がみんなのマドンナだって?
ミカは俺だけのミカだ!!」



「はぁ、レイジの独占欲は
凄まじいもんがあるな…
ミカちゃん俺にしといたら?(笑)」



なんてライタくんがふざけて言うから



「ライタ、てめぇ、
一度地獄を見てくるか??」



「NO‼︎ thank you!!」



4人のやりとりがおかしくって
笑いながら
私は4人に背を向けると



「じゃあ、またね!(笑)」
と言ってアイリの所に戻った



「ミカ先輩……日に日に
美しくなっていくよなぁ〜
なのに、可憐で純粋な所は全く変わんないんだもんなぁ…」



「やっぱそう思う?」


「レイジ…しっかり捕まえとけよ
天使って羽が生えてるんだぜ……
いつかミカちゃん
飛んでちゃったりして」


「ライタ!縁起でもない事
言うなよっ!!不安になるだろーが!」



「ミカちゃん…本当美人だよなぁ
あの笑顔はヤバイやつだよな(笑)
かわいすぎて鳥肌たったし!
メチャクチャにしたくなる…」



「ユウタロウ!!これ以上ミカで
変な事想像したら紗江ちゃんに
言うぞ!!」


「それはやめて〜(笑)」
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