この恋を叶えてはいけない
 
どうしてだろう……。

あたしに、そんな言葉、聞く資格なんかないのに……。
優しい言葉なんか、かける価値ないのに……。


戸村さんの言葉が、
胸の中にどんどん侵入してきて
じわりと熱い涙がこみ上げてくる。



駿への想いを断ち切ってから3年。

誰の侵入も許さなかった。


それなのになんで……。



「唯ちゃん。

 これ、俺の連絡先やから。


 何かあったら連絡して」



そう言って、無理やり押し付けてくる一枚の紙切れ。

そこには、戸村さんの携帯番号とアドレスが記されていて……。




「俺……
 多分、3年前のあの時から……

 唯ちゃんに惚れとるから」




あたしにふさわしくない言葉を残していった。
 
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