この恋を叶えてはいけない
 
「……」



戸村さんも布団の中に入ってきて、やっぱりその体は冷たかった。

狭いシングルベッドに寄り添う二人。

いつしかの駿の家に泊まった時と同じだ。


だけど感じる匂いも温もりも
駿のものとは全然違って……。



これが男の人なんだと……
改めて実感していた。



「……唯ちゃん」

「はい……」



戸村さんは、決して手を出そうとはしない。

頭の上から聞こえた声も、こっちが緊張するくらい真面目な声だった。



「俺、……ほんまに唯ちゃんのこと、好きなんや。

 なんか再会した途端、急激に想いが強うなってる」


「……」



改めての告白。

トクントクンと鼓動が高鳴った。
 
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