この恋を叶えてはいけない
18章 バイバイ…
重ねられるだけのキス。
そのまま唇を離されて、至近距離のまま見つめられた。
引き返すなら今だ……。
突っぱねるならこの瞬間しかない。
だけど……
「……」
再び重ねてくるその唇を、あたしは避けることはしなかった。
さっきの重ねられるだけのキスと違って、
戸村さんの舌があたしの中へと侵入してくる。
ためらいがちだったそのキスに、だんだんと自分のも絡ませ、キスを受け入れた。
静寂の部屋に響き渡るのは
キスから巻き起こる卑猥な水音と、乱れた呼吸。
キスをしながら、ゆっくりと歩かされ、
そのままベッドに押し倒された。