この恋を叶えてはいけない
 
もしもこれが、
ドラマの世界だったら

あたしと駿が実は兄妹じゃありませんでした。

という結果が待っていたかもしれない。


だけど現実は、そうドラマのような展開は待っていなくて、
あたしと駿が実の兄妹だということを知らせる証拠。




「あたしたち……

 間違って、なかったんだよね……?」


「……ああ」




あの時決めた
別々の道を歩くこと。


どんなに想い合っていても
報われない想いがあると知った。


だから……





「戸村くんと……

 幸せになれよ」


「……うん」






あたしはもう一度

駿にさよならをした。
 
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