この恋を叶えてはいけない
 
「はい?」
「……やほ」
「ああ。どうした?」


インターフォンを押して、直接出てきた駿。

少しだけ間があった後、いつもと同じようにふるまって片手を上げた。


「ちょっと話したいことがあって……」
「ん。入れば」
「うん……ありがと」


駿に促されて、部屋の中に入った。

完全に片づけられた部屋。
前から思っていたけど、駿は綺麗好きだと思う。

陵なんか、放っておけばあちこちに洗濯物やら書類などが散らばっているけど
駿はそんなものは見られない。

いつも綺麗に整頓されてて、無駄なものが何もない。


ソファーに腰掛けて、駿が入れてくれるコーヒーを待つ。

テーブルに湯気がたつ熱々のコーヒーを置かれて、駿も隣に座った。
 


「で?話って?」
「うん……」



いざ、かしこまってしまうと余計に緊張する。

だけどちゃんと伝えないといけないから……






「結婚……

 しようと思う、の……」




 
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