この恋を叶えてはいけない
3章 巻き戻せない
 
あの日…

あの夜……


あたしたちは惹かれるようにキスを交わした。

燃えるようにお互いを求めあった。


初めて会ったはずなのに
そんな気がしないほど、
もっともっと昔からお互いを知っているような

あたしの全てを知っているのは彼なんじゃないかと思えるような


それほど彼と触れ合うあの夜は
あたしにとって忘れられないものとなった。



だけどその根っこに
信じられない事実がかくされていて。




あたしたちが惹かれあったのは

決して男女という間柄ではない。




兄妹という

きってもきれない関係が



そこにあったからだ―――。

 
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