この恋を叶えてはいけない
 




「…………まさか…な……」



お母さんがあたしたちの下から離れて、少しの間が開いた後、駿のほうから口を開いた。

お母さんは仕事からの電話が入り、今向こうで話している。


石段に座って、お互いを見ることもなく遠く向こうを眺めていた。



「神様のイタズラって………怖いね……」



こんな仕打ち、本当に神様のイタズラにしか思えない。

星の数ほど人がいるこの地球で
禁忌を犯してしまった二人。



兄妹であるのに
カラダの繋がりをもってしまったこと。
 

「でも大丈夫……だよ。
 デキてないし」

「……」



もしこれで、赤ちゃんなんかが出来たなんて言ったら、シャレにならなかっただろう。

だけど生理が、先週きたばっかだからその心配はない。
 
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