この恋を叶えてはいけない
決して広くはないシングルベッドの上に、駿と寄り添いながら横になる。
ドキンドキンと、どちらの音か分からない鼓動が感じられた。
「……駿、寝ちゃった?」
「いや……」
「雷……すごいね」
「ああ」
この空気の中、寝るなんて到底無理で
何かしら会話をしたかった。
見上げた駿は、目を閉じているから、もしかしたらもう眠いのかもしれないけど……
「そういえば、さ」
会話が見つからず困っていると、駿のほうから切り出してくれる。
顔をあげると、さっきまで閉じていた駿の目が開いていて、ぱちっと目があった。
「誕生日、だったんだな」
「え?」
急にそんなことを言われ、意味が分からなかった。
そもそも、あたしの誕生日は先月に終わっている。