自殺教室
私は…呆然と立ちすくんでいた。


「ちっ!警察に電話しろ!俺は逃げる!」


「え、あ、うん。」

お兄ちゃんに言われた通り、警察に電話した。


「えーと。今倒れてる子が…首を絞めて、血を吹き出したと…」

「はい。けど、風見君は悪くないんです!」


「そう?うーん。非科学的だな。けど、噂があるけど…それと同じ?」


噂…?
「ま、ありがと。君…冷静だね。」


「え?そうですか?うーん、兄の所為かと…」


「そうか。で、お兄さんは?」


「えっと、放浪してます。」
あ、なんだろ。変なこと…言っちゃった。


「ありがと。もう良いよ。」
***


あの後、私達のクラスは全員帰ることになった。

私は、風見君が何となく気になったので、来てみたら、


「…月瀬。」
いた。


「事情聴衆は?」


「さっき終わった。みんなは?」


「気を失ってたから知らないか。帰ったよ。」

「…」

「あ、帰ろ!って、帰らないの?」
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