自殺教室
「過去を見るなんて…」

「あのね、風見君は、声がしたみたい。詳しくは分からないけど…」

声?
「私に、聞いてきて…」

「そう。」


私も、少し聞こえた。

かすれた声で、所々しか聞こえなかったから…分からなかったけど…



「カヨコさん?」

「あ、ごめんなさい…」


…無事だと良いんだけど——



「犠牲者は、出したくない…」
ポツリ、呟いた。


-カ…ん…ど…ま…

「カヨコさん!」

「あ、ごめんなさい…」


考えていると、聞こえなくなる?でしたっけ?あれ、本当ですわね。

「カヨコさんは、此処から抜け出すこと出来ないんですか?」


「…残念だけど——此処から、私は抜け出す力はないの…」

力はない。とゆうより…



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