自殺教室
「力を…発揮することが…出来ないの。」
出来ないのは、多分、ううん…


「出来ないのは、この靄の世界の所為もあるかもしれないの…」
謝った。

「な、なんで、謝るの?謝ること…無いとは思うんだけど…」


「其れは…きっと、私も悪かったのかもしれないから…」



-その言葉、マッテタヨ?

え——?


首から上部分以外、黒いもやに包まれた。

それが、口の中に入ってくると、息が苦しく…

「か、っ…」
苦しくなった。

「カヨコさん⁉︎」
苦しい…


杏可さんが、黒い靄に触れる。


「やっぱり、無理だよね…カヨコさんを…助けたいのに…」

が、霧みたいなものなので、手をすり抜ける。

杏可さん…

「私は…」

< 47 / 62 >

この作品をシェア

pagetop