月夜と薔薇

―ガラガラガラ

そこに友達だと思われる男女数名が入ってきた。

「隆ーお待たせー」

「…おう」

「この女の子どうしたの?」

「体調悪いみたい」

「保健室連れてく?」

「そのほうがいいよなー。でも立ち上がれねーんだよな…」


先輩たちがそんなことを話している間に1人近づいて来た。

そして額を触られた。

嫌だ…
やめて…

でも反抗する元気さえないし声も出せない。

「やべー超熱いし、呼吸乱れてる」

「やっぱり…おい、保健室連れてくぞ」

そう言って最初にいた先輩に抱き上げられた。

無理…
怖い…
やめて…
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