月夜と薔薇
隆side

「ハァ、ハァ…」

どんどん乱れていく呼吸。

相当ヤバそうだ。

「急いだほうがよくね?」

連れも悪化していることに気づいたらしく俺に言った。

「走るか」

俺らはそう遠くない保健室まで走った。



ガラガラガラ

「みなみんいる―?」

入るなり養護教諭を呼ぶ。

「久しぶりねー…って柚姫ちゃん!?そこのベッド下ろして‼」

いっつもニコニコしているみなみんが相当な焦りよう。

俺らでさえもこの異常事態に気が付いた。

「せんせなんかできることあるー?」

連れの女が言った。

…こういう時に男は気が利かない。

「体温計と氷持ってきて‼」

みなみんは柚姫ちゃんの口にビニールを当てていた。


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