shortstory

私の家は傍から見れば幸せな家族らしい。


母は優しく、父は会社の重役、姉は病弱だがとても美しく、妹の私は完璧な子。


それがこの家族の印象らしく、羨ましいやら変わってほしいやら言ってくる。


「…幸せな家族か……。」


「ん?なにか言った?」
と聞いてきたのは友人の香菜。


「なんにも言ってないよ、空耳じゃない?」



「そう?あ、でね、今度の試合応援しに行きたいんだけど…行っても大丈夫?」
試合とはバスケ部の試合のことだ。



「当日は忙しいから会えるかわからないけど、来てくれたら嬉しいよ。」


「うん!ありがとー!!」
バスケの試合見たかったんだ!と興奮した様子で言った。


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