*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
本当は一緒に帰りたかったのに。
今日は全てが上手くいかないような気がしてさらに落ち込んだ。
またため息をついて、ふと足を止めた。
あんなの口から出たでまかせだったけど、ウソをついた手前、このまま帰るわけにもいかない。
困ったオレはとりあえず1階まで降りると、出口とは逆の方向へ向かった。
適当なところで廊下を曲がる。
そこは、北校舎と南校舎を繋ぐ渡り廊下。
歩きながらぼんやりとその横に広がる中庭の景色を眺めていた。
初めてここを見た時はかなり驚いた。
まるで昔読んだ童話に出てきたような、英国風の庭。
花壇には花が咲き乱れ、その間をクネクネと曲がったレンガの小道が敷いてある。
さらに極めつけは、金持ちの庭にありそうな、趣味の悪いベンチがその存在感を放っている。
ううーん……。
はっきりいって悪趣味だと思う。
でも、こういうの好きとか言う女っているんだろうなぁ……。
「オレは絶対ゴメンやけど」
頭の中で考えていたセリフは口から漏れていたかもしれない。
ヘッドフォンからは、大音量でロックがかかっていて、自分の声さえも耳に届かないような状態だったから。
今日は全てが上手くいかないような気がしてさらに落ち込んだ。
またため息をついて、ふと足を止めた。
あんなの口から出たでまかせだったけど、ウソをついた手前、このまま帰るわけにもいかない。
困ったオレはとりあえず1階まで降りると、出口とは逆の方向へ向かった。
適当なところで廊下を曲がる。
そこは、北校舎と南校舎を繋ぐ渡り廊下。
歩きながらぼんやりとその横に広がる中庭の景色を眺めていた。
初めてここを見た時はかなり驚いた。
まるで昔読んだ童話に出てきたような、英国風の庭。
花壇には花が咲き乱れ、その間をクネクネと曲がったレンガの小道が敷いてある。
さらに極めつけは、金持ちの庭にありそうな、趣味の悪いベンチがその存在感を放っている。
ううーん……。
はっきりいって悪趣味だと思う。
でも、こういうの好きとか言う女っているんだろうなぁ……。
「オレは絶対ゴメンやけど」
頭の中で考えていたセリフは口から漏れていたかもしれない。
ヘッドフォンからは、大音量でロックがかかっていて、自分の声さえも耳に届かないような状態だったから。