*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
なんで、そんなこと聞くねん。

オマエやで……って言ったら、コイツ、どんな顔すんのかな。

その顔はなんとなく想像できるけどね。


「おらへんよ」


オレは無愛想にそう答えた。


「ふーん」


ユウはナゼかニヤニヤ笑っていた。



ベッドに腰掛けたミニスカートからは、小麦色のすらりとした長い脚が伸びている。

ユウはこの夏、何度も海に行っているらしく、こんがりとキレイに肌を焼いている。


胸元の開いた黒いノースリーブ。

オレの目線からは、ちょうど胸の谷間が見えて(いや、わざと見てるわけじゃないよ)、水着跡の白い肌がほんのちょっと見え隠れしている。



エロい……。

エロすぎる……。


いや、エロいのはむしろオレか?



香水の甘い香りにむせかえりそうになる。

オレが今どういう目でオマエを見ているかなんて、全然気付いてないんだろうな。

彼女の無防備な態度に切なくなる。

オレのことを男として意識していない証拠だから。

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