*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
その時、ふいにドアの方から視線を感じた。
ケンジが開けっ放しになったドアに寄りかかってこちらを見ていた。
「えらい遅いから、なんかあったんかなぁって思って見に来てんけど……?」
そう言いながらこちらに向かってくる。
オレが持っているスケッチブックにチラリと視線を落とした。
「それ、ちぃちゃんの? さっき廊下ですれ違ってんけど……」
『ちぃちゃん』
その言葉に思わず体がビクンと反応する。
でも言葉が出てこない。
ケンジはさらに続ける。
「何かあったん……?」
まるで、証拠を押さえた探偵が犯人を少しずつ言葉で追い詰めるかのように。
お前は名探偵コナンか!
(お……。オレ、まだつっこむ余裕あるやん)
「告白でもされた?」
――ゴンッ!!
ケンジの言葉に焦ったオレは、机の脚で負傷したヒザをさらにぶつけてしまった。
ケンジが開けっ放しになったドアに寄りかかってこちらを見ていた。
「えらい遅いから、なんかあったんかなぁって思って見に来てんけど……?」
そう言いながらこちらに向かってくる。
オレが持っているスケッチブックにチラリと視線を落とした。
「それ、ちぃちゃんの? さっき廊下ですれ違ってんけど……」
『ちぃちゃん』
その言葉に思わず体がビクンと反応する。
でも言葉が出てこない。
ケンジはさらに続ける。
「何かあったん……?」
まるで、証拠を押さえた探偵が犯人を少しずつ言葉で追い詰めるかのように。
お前は名探偵コナンか!
(お……。オレ、まだつっこむ余裕あるやん)
「告白でもされた?」
――ゴンッ!!
ケンジの言葉に焦ったオレは、机の脚で負傷したヒザをさらにぶつけてしまった。