*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
――――――――-
From シィ君
じゃ、ちょっと抜ける?
外行かへん?
今日天気えーし♪
――――――――-
「ええっ……」って、思わず声に出ちゃった。
ユカリちゃんがその声に反応して顔を上げた。
「どうしたん?」
わたしはユカリちゃんに携帯の画面を見せ、シィ君のいる渡り廊下を指差した。
ユカリちゃんはニヤリと笑うと、わざとからかうような口調で言った。
「デートのお誘いやん」
「ええっ! デート?」
思わず声が大きくなってしまった。
隣の席の男の子が一瞬こちらを見て、すぐに興味なさそうに目をそらした。
恥ずかしさがこみ上げてきて、慌てて声のトーンを下げた。
「どうしよ。自習中やのに……。プリントもせなあかんし……」
モゴモゴとそう言うわたしを無視して、ユカリちゃんは突然立ち上った。
そして窓の向こうのシィ君に向かって、手で大きな丸を作って見せる。
「ええっ! ちょっ、ちょっとユカリちゃん……」
慌てるわたしの手の中でまた携帯が震える。
――――――――-
From シィ君
お前に聞いてへん
って、ユウに言っといて
じゃ、ちぃちゃんは
今すぐ
正面玄関へGO!
――――――――-
携帯を握り締め、真っ赤な顔をしているわたしにユカリちゃんは満面の笑みで手を振った。
「いってらっしゃ~い♪」
From シィ君
じゃ、ちょっと抜ける?
外行かへん?
今日天気えーし♪
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「ええっ……」って、思わず声に出ちゃった。
ユカリちゃんがその声に反応して顔を上げた。
「どうしたん?」
わたしはユカリちゃんに携帯の画面を見せ、シィ君のいる渡り廊下を指差した。
ユカリちゃんはニヤリと笑うと、わざとからかうような口調で言った。
「デートのお誘いやん」
「ええっ! デート?」
思わず声が大きくなってしまった。
隣の席の男の子が一瞬こちらを見て、すぐに興味なさそうに目をそらした。
恥ずかしさがこみ上げてきて、慌てて声のトーンを下げた。
「どうしよ。自習中やのに……。プリントもせなあかんし……」
モゴモゴとそう言うわたしを無視して、ユカリちゃんは突然立ち上った。
そして窓の向こうのシィ君に向かって、手で大きな丸を作って見せる。
「ええっ! ちょっ、ちょっとユカリちゃん……」
慌てるわたしの手の中でまた携帯が震える。
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From シィ君
お前に聞いてへん
って、ユウに言っといて
じゃ、ちぃちゃんは
今すぐ
正面玄関へGO!
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携帯を握り締め、真っ赤な顔をしているわたしにユカリちゃんは満面の笑みで手を振った。
「いってらっしゃ~い♪」