*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
・まるで観覧車
――ブーブーブー
さっきからオレのベッドの上で何度も携帯が震えている。
「なぁ……とらんでいいん?」
オレはその携帯の持ち主に声をかけた。
放課後、サトシがふらりとオレの家にやってきた。
といっても特に用事があるわけでもなさそうだ。
これといって話しをするでもなく、床に座りベッドにもたれ掛かるような格好で雑誌をめくっていた。
サトシはオレの声に面倒くさそうに顔を上げると、一瞬だけ携帯に目をやって
「ああ……ええよ」
そう言って、出ることもなく電話を切ると、また視線を雑誌に落とした。
着信の相手が“女”であることは一目瞭然。
オレはひそかにサトシのことを“ハンター”と呼んでいる。
コイツは狙った獲物は逃さない。
甘い言葉や態度を駆使して、女を落とす。
二股なんかは当たり前だ。
そして飽きたら、今みたいに非情ともとれる態度で……捨てる。
オレ達は友達だけど、それぞれの女関係には干渉しないっていう暗黙の了解みたいなもんがある。
でもなぜか今日のオレは目の前のサトシの態度にイラついていた。
「なぁ。そういう付き合い方、辞めたら?」
さっきからオレのベッドの上で何度も携帯が震えている。
「なぁ……とらんでいいん?」
オレはその携帯の持ち主に声をかけた。
放課後、サトシがふらりとオレの家にやってきた。
といっても特に用事があるわけでもなさそうだ。
これといって話しをするでもなく、床に座りベッドにもたれ掛かるような格好で雑誌をめくっていた。
サトシはオレの声に面倒くさそうに顔を上げると、一瞬だけ携帯に目をやって
「ああ……ええよ」
そう言って、出ることもなく電話を切ると、また視線を雑誌に落とした。
着信の相手が“女”であることは一目瞭然。
オレはひそかにサトシのことを“ハンター”と呼んでいる。
コイツは狙った獲物は逃さない。
甘い言葉や態度を駆使して、女を落とす。
二股なんかは当たり前だ。
そして飽きたら、今みたいに非情ともとれる態度で……捨てる。
オレ達は友達だけど、それぞれの女関係には干渉しないっていう暗黙の了解みたいなもんがある。
でもなぜか今日のオレは目の前のサトシの態度にイラついていた。
「なぁ。そういう付き合い方、辞めたら?」