*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
「なんかなぁ……。め―――っちゃ、可愛い子やねん! いかにも男の子ウケ良さそうな……まさに“女の子”って感じの!」
いつもどおりの明るい口調で話すアカネちゃん。
だけどその明るさが余計に痛々しく感じられた。
「わたしにとり得なんて、勉強しかないやん?」
「そんなことないよ!」
アカネちゃんの良い所、わたしいっぱい知ってるもん!
「ううん。勉強だけやねん。小学生の頃からそれだけはできてたから。でも、そのおかげで岸谷君とも話せるようになったし……。岸谷君が『すごいなぁ』『頭いいなぁ』って言ってくれるたびに、褒めてくれてるって勝手に喜んで、余計に頑張っててん」
なんだかその気持ちはわかるような気がする。
好きな人の一言でわたし達はいくらでも頑張れるから。
「でもな。岸谷君の彼女見たとき……なんやぁ……結局、男の子ってこういうタイプが好きなんやなぁって思ってん」
「アカネちゃん……」
「岸谷君の彼女なぁ。髪、キレイに巻いてて……メイクばっちりで……。その時ショーウィンドウに映った自分がすごく情けなく見えてん……。わたしなんて、地味やし、いまいちダサいし……」
「そんなことないってば!」
「ありがと。でも、自分でもわかってる。ずっと勉強ばっかりしててんもん。今更、男の子が喜ぶ服装とか髪型とかわからへん。わたしが勉強してる間、みんなどんどんオシャレしてたのになぁ……。全然周りが見えてなかった」
もう、どう答えていいかわからなかった。
どんなになぐさめの言葉を言っても、今の彼女の耳には届かないのかな。
いつもどおりの明るい口調で話すアカネちゃん。
だけどその明るさが余計に痛々しく感じられた。
「わたしにとり得なんて、勉強しかないやん?」
「そんなことないよ!」
アカネちゃんの良い所、わたしいっぱい知ってるもん!
「ううん。勉強だけやねん。小学生の頃からそれだけはできてたから。でも、そのおかげで岸谷君とも話せるようになったし……。岸谷君が『すごいなぁ』『頭いいなぁ』って言ってくれるたびに、褒めてくれてるって勝手に喜んで、余計に頑張っててん」
なんだかその気持ちはわかるような気がする。
好きな人の一言でわたし達はいくらでも頑張れるから。
「でもな。岸谷君の彼女見たとき……なんやぁ……結局、男の子ってこういうタイプが好きなんやなぁって思ってん」
「アカネちゃん……」
「岸谷君の彼女なぁ。髪、キレイに巻いてて……メイクばっちりで……。その時ショーウィンドウに映った自分がすごく情けなく見えてん……。わたしなんて、地味やし、いまいちダサいし……」
「そんなことないってば!」
「ありがと。でも、自分でもわかってる。ずっと勉強ばっかりしててんもん。今更、男の子が喜ぶ服装とか髪型とかわからへん。わたしが勉強してる間、みんなどんどんオシャレしてたのになぁ……。全然周りが見えてなかった」
もう、どう答えていいかわからなかった。
どんなになぐさめの言葉を言っても、今の彼女の耳には届かないのかな。