*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
そして、二日間の学祭が終わった。
「ちぃちゃん、後夜祭始まったよ? どうする?」
最終日である今日は、グラウンドで後夜祭が行われている。
「う……ん。もうちょっと片付けてから行く。先行ってて」
「わかった。じゃ、先に行っとくね」
そう言ってマリちゃんは出て行った。
一人残された美術室。
窓からは、グラウンドで騒ぐ生徒達の声が聞こえる。
ファイアストームのオレンジ色の灯りがここからも見える。
外の喧騒とはまるで違う物音一つしない静かな部屋にいると、急にこの世界で一人ぼっちになってしまったような寂しさが訪れた。
――ピシャンッ
胸に湧いた不安をかき消すように、窓を閉めた。
さらに静寂が訪れる。
部屋の隅に置き去りにされている、結局展示されることのなかったシィ君の絵を取り出した。
そして、その絵を伏せたまま、急いで棚の一番奥へしまい込んだ。
また誰の目にも触れないように、封印した。
「ちぃちゃん、後夜祭始まったよ? どうする?」
最終日である今日は、グラウンドで後夜祭が行われている。
「う……ん。もうちょっと片付けてから行く。先行ってて」
「わかった。じゃ、先に行っとくね」
そう言ってマリちゃんは出て行った。
一人残された美術室。
窓からは、グラウンドで騒ぐ生徒達の声が聞こえる。
ファイアストームのオレンジ色の灯りがここからも見える。
外の喧騒とはまるで違う物音一つしない静かな部屋にいると、急にこの世界で一人ぼっちになってしまったような寂しさが訪れた。
――ピシャンッ
胸に湧いた不安をかき消すように、窓を閉めた。
さらに静寂が訪れる。
部屋の隅に置き去りにされている、結局展示されることのなかったシィ君の絵を取り出した。
そして、その絵を伏せたまま、急いで棚の一番奥へしまい込んだ。
また誰の目にも触れないように、封印した。