*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
ある教室の前で足を止めた。
シィ君のクラスだ。
中を覗き込んでも、彼の姿はなかった。
シィ君……どこにいるんだろう。
そうだ、電話……。
携帯を取り出して電話をかけてみる。
お願い……出て。
でもいつまでたってもシィ君は出てくれない。
わたしは携帯を閉じるとまた走りだした。
廊下を曲がった時、誰かとぶつかりそうになった。
「うおっ」
「ごめんなさい」
顔も見ずに走り去ろうとするわたしに、その人は声をかけた。
「ちぃちゃん!」
振り返るとサトシ君が立っていた。
「どうしたん? えらい急いでるみたいやけど」
「シィ君知らない? 教室にもおらんねん」
「部活行くって言ってたで。このクソ寒いのに。部室に向かってる途中ちゃう?」
「ありがと!」
わたしはサトシ君の言葉を聞き終えるなり、また走り出した。
シィ君のクラスだ。
中を覗き込んでも、彼の姿はなかった。
シィ君……どこにいるんだろう。
そうだ、電話……。
携帯を取り出して電話をかけてみる。
お願い……出て。
でもいつまでたってもシィ君は出てくれない。
わたしは携帯を閉じるとまた走りだした。
廊下を曲がった時、誰かとぶつかりそうになった。
「うおっ」
「ごめんなさい」
顔も見ずに走り去ろうとするわたしに、その人は声をかけた。
「ちぃちゃん!」
振り返るとサトシ君が立っていた。
「どうしたん? えらい急いでるみたいやけど」
「シィ君知らない? 教室にもおらんねん」
「部活行くって言ってたで。このクソ寒いのに。部室に向かってる途中ちゃう?」
「ありがと!」
わたしはサトシ君の言葉を聞き終えるなり、また走り出した。