*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
庭には、小さなテーブルセットが置かれていて、わたし達はそこに腰掛けた。
春とはいえ、夜はまだ肌寒い。
柔らかな風に乗って桜の花びらが舞っている。
ふいにサトシ君の方を見ると、髪がサラサラと風に揺れていた。
ちょっと長めの柔らかそうな茶髪が彼のトレードマーク。
シィ君の真っ黒でハリのある髪質とは対照的だ。
その色は派手過ぎない自然な栗色で、染めているような気がしない。
ぼんやり眺めていると、サトシ君がその視線に気付いた。
「何?」
「あ……えーと。その髪って地毛?」
「うん。そうやで」
「え? ほんと? すごいキレイ! なんかハーフみたい」
「うん。だって、オレ……ハーフやもん。オヤジがフランス人」
えええええええ!
初耳だよー!
そうなの?
サトシ君ってハーフなの?
でもそう言われて見れば、なんとなく納得。
日本人にしては彫の深い顔立ちに、瞳も茶色がかっている。
そうなんだぁ。
ハーフなのかぁ。
なんて納得していると
「ぶはっ……」
ってサトシ君が吹き出した。
春とはいえ、夜はまだ肌寒い。
柔らかな風に乗って桜の花びらが舞っている。
ふいにサトシ君の方を見ると、髪がサラサラと風に揺れていた。
ちょっと長めの柔らかそうな茶髪が彼のトレードマーク。
シィ君の真っ黒でハリのある髪質とは対照的だ。
その色は派手過ぎない自然な栗色で、染めているような気がしない。
ぼんやり眺めていると、サトシ君がその視線に気付いた。
「何?」
「あ……えーと。その髪って地毛?」
「うん。そうやで」
「え? ほんと? すごいキレイ! なんかハーフみたい」
「うん。だって、オレ……ハーフやもん。オヤジがフランス人」
えええええええ!
初耳だよー!
そうなの?
サトシ君ってハーフなの?
でもそう言われて見れば、なんとなく納得。
日本人にしては彫の深い顔立ちに、瞳も茶色がかっている。
そうなんだぁ。
ハーフなのかぁ。
なんて納得していると
「ぶはっ……」
ってサトシ君が吹き出した。