*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
でも、ここでひるんじゃだめ!

一言言わせてもらう!


「ヘンな噂たてんといてよぉ」


「ヘンな噂?」


「そう。わたしが天然とかさ。そういうこと。わたし別に天然じゃないし……それに……」


ムキになって喋り続けたわたしのセリフなど無視して、シィ君はポツリとつぶやいた。




「……どんどん焼き……」


「へ? どんどん焼き? 何が?」


言いかけて気付いた。

シィ君の視線の先には、わたしの手の甲にはっきり書かれた“どんどん焼き”の文字!


うきゃああああああ。

慌てて左手を背中に回して隠す。


でも、時既に遅し。


シィ君をはじめ、その様子を見ていたみんなが爆笑した。



わたしの今年のキャラ決定。




“天然ちゃん”。



くそぉ……。


シィ君のバカぁ。


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