*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
そして球技大会当日。
わたしが出たバレーボールは、予想通り……というか、わたしが足を引っ張ったせいもあり、一回戦敗退という無残な結果に終わった。
早々に出番を終え、アカネちゃんとグラウンドの隅にある、屋根付きのベンチで休憩していた。
すると、
「もう! こんなとこで、何、のんきに休憩してんのっ」
ふいにクラスメイトから声を掛けられた。
何?
とポカンとしてるわたし達に、彼女は興奮気味でしゃべり続けた。
どうやら、うちのクラスのソフトボールが、今まさに、優勝をかけた試合をしている最中らしい。
ソフトボール……?
そう言えば、シィ君はサッカー部だけど、ソフトボールに出るって言ってたなぁ。
(自分が所属する部活の競技には出られないらしい)
「早く、早く」と急かされ、ベンチから腰を上げた。
そして最短コースを通ろうとグラウンドを横切ることにした。
試合が行われている外野側を大回りで通り過ぎているその時……
遠目からでもわかった。
今バッターボックスに立っているのは、シィ君だ。
なぜかそのまま足が止まってしまった。
そこから先の映像をスローモーションのように記憶している。
ピッチャーがボールを投げ、シィ君のバットがそれをとらえた。
途端に歓声が沸き起こる。
シィ君の打ったボールは、高く高く舞い上がった。
打球はレフト側で立ち止まって見ていたわたしの方に向かってくる。
やがてその白いボールは大きくなり……。
「キャ……。あぶないっ!」
アカネちゃんの悲鳴が耳に入ると同時に……
目の前が真っ暗になった。
わたしが出たバレーボールは、予想通り……というか、わたしが足を引っ張ったせいもあり、一回戦敗退という無残な結果に終わった。
早々に出番を終え、アカネちゃんとグラウンドの隅にある、屋根付きのベンチで休憩していた。
すると、
「もう! こんなとこで、何、のんきに休憩してんのっ」
ふいにクラスメイトから声を掛けられた。
何?
とポカンとしてるわたし達に、彼女は興奮気味でしゃべり続けた。
どうやら、うちのクラスのソフトボールが、今まさに、優勝をかけた試合をしている最中らしい。
ソフトボール……?
そう言えば、シィ君はサッカー部だけど、ソフトボールに出るって言ってたなぁ。
(自分が所属する部活の競技には出られないらしい)
「早く、早く」と急かされ、ベンチから腰を上げた。
そして最短コースを通ろうとグラウンドを横切ることにした。
試合が行われている外野側を大回りで通り過ぎているその時……
遠目からでもわかった。
今バッターボックスに立っているのは、シィ君だ。
なぜかそのまま足が止まってしまった。
そこから先の映像をスローモーションのように記憶している。
ピッチャーがボールを投げ、シィ君のバットがそれをとらえた。
途端に歓声が沸き起こる。
シィ君の打ったボールは、高く高く舞い上がった。
打球はレフト側で立ち止まって見ていたわたしの方に向かってくる。
やがてその白いボールは大きくなり……。
「キャ……。あぶないっ!」
アカネちゃんの悲鳴が耳に入ると同時に……
目の前が真っ暗になった。