*スケッチブック* ~初めて知った恋の色~
翌朝、ロッカールームでちぃちゃんに会った。
「おはよ。頭……大丈夫?」
顔を覗き込んでそう尋ねると、
一瞬「えっ!」と驚いたような顔をして、それから「うん」と小さく頷いた。
オレの顔をまともに見ようとしない。
耳まで真っ赤だ……。
そのあからさまな反応に、消えかけていた昨日の記憶が甦ってきた。
それは、保健室でのあの光景。
とたんに、オレまで顔が熱くなる。
ちぃちゃんは、真っ赤な顔のままパタパタと廊下を駆けて行ってしまった。
「なんかヘンじゃね? お前ら、何かあったん?」
すぐそばでオレ達の様子を眺めていたサトシに声を掛けられた。
「なんもないよ!」
オレは吐き捨てるようにそう言って、ロッカーを開けた。
「ほんまに?」
サトシはニヤニヤと笑いながらオレの顔を覗き込む。
「ほんまにないって!」
上履きを取り出すと、パタンとロッカーを閉めた。
「ふーん……。あっそ」
納得してくれたんだと、ほっとしたのもつかの間……。
「じゃ。ちぃちゃんに聞いてこよ――――っと!」
そう言って彼女の後を追いかけて行きそうになったサトシの襟首をぐいっと掴む。
「わかった。全部言うから……」
オレはサトシを連れて屋上へ向かった。
「おはよ。頭……大丈夫?」
顔を覗き込んでそう尋ねると、
一瞬「えっ!」と驚いたような顔をして、それから「うん」と小さく頷いた。
オレの顔をまともに見ようとしない。
耳まで真っ赤だ……。
そのあからさまな反応に、消えかけていた昨日の記憶が甦ってきた。
それは、保健室でのあの光景。
とたんに、オレまで顔が熱くなる。
ちぃちゃんは、真っ赤な顔のままパタパタと廊下を駆けて行ってしまった。
「なんかヘンじゃね? お前ら、何かあったん?」
すぐそばでオレ達の様子を眺めていたサトシに声を掛けられた。
「なんもないよ!」
オレは吐き捨てるようにそう言って、ロッカーを開けた。
「ほんまに?」
サトシはニヤニヤと笑いながらオレの顔を覗き込む。
「ほんまにないって!」
上履きを取り出すと、パタンとロッカーを閉めた。
「ふーん……。あっそ」
納得してくれたんだと、ほっとしたのもつかの間……。
「じゃ。ちぃちゃんに聞いてこよ――――っと!」
そう言って彼女の後を追いかけて行きそうになったサトシの襟首をぐいっと掴む。
「わかった。全部言うから……」
オレはサトシを連れて屋上へ向かった。